これでいいの?
協同組合をつぶして

食も農も水も金もうけのために開放!?

みんなの力で、

食料・農業・地域を守ろう!

 いま、安倍政権は「日本で一番企業が活躍しやすい国にする」ことをめざして、医療や農業など、これまで自由競争になじまないとされていた分野に加えて、食の安全や、生命の根幹をささえる水さえも、民間企業の儲けのために開放しようとしています。
 その一つが、強い農業をめざすという「農業・農協改革」です。この方向で、食料や地域の経済が守られるでしょうか。私たちは、食料・農業・地域を守るために、安倍政権の「改革」に反対し、持続可能な社会をつくる政策を求めます。

安倍政権の地域農業・農協つぶしに反対し、

食料・農業・地域を守る運動をすすめる連絡会

国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)/全国労働組合総連合(全労連)/

農民運動全国連合会(農民連)/新日本婦人の会(新婦人)/

日本自治体労働組合総連合(自治労連)/

全国生協労働組合連合会(生協労連)/全国農業協同組合労働組合連合会(全農協労連)

問い合わせ先● 全国農業協同組合労働組合連合会(全農協労連)
〒151-0053 渋谷区代々木2-5-5 新宿農協会館3階
TEL:03-3370-8327   FAX:03-3370-8329

E-mail:info@nokyororen.ne.jp

安心・安全な食べ物を地元から 

 

 安心・安全な、国産の食べ物が食べたい!というのは、私たち共通の願いです。
 ところが、日本の食料自給率はどんどん下がっています。1965年(昭和40年)には73%だったのが、いまや39%(カロリーベース)となって、大半を海外に依存しています。
 しかも日本政府は、経済界と一緒になって、「日本の農業は過保護」といいながら、さらに食料自給率を下げる方向にかじを切っています。
 このままでは、私たちがいくら国産の食べ物がほしくても叶わなくなります。

 

「地産地消」で国産のたべものをささえよう

 

 これまで、各地で「地産地消」として、その地域で生産された農産物や資源を、その地域で消費しようという運動が進められてきました。
 一方で、日本政府は「ビジネスとして儲かる農業だけ残ればよい」として、食料自給率を下げ、地域を支える小規模な家族農業を切りすてようとしています。
 いま、私たちが求める安心・安全な国産の食べ物を守っていくためには、自分たちが食べるものを各地域でしっかり生産し続けられることが何より必要です。
 いま、自治体ごとに、学校給食へ地場産の農作物を使う取り組みが進んでいます。子どもたちの健やかな成長、いのちを守るためにも、地域で食の安全・安心を守る積極的な取り組みを進めましょう。


遺伝子組み換え食物からいのちと健康を守ろう

 

 米や麦、大豆などの主要穀物は、私たちの生命を支えるために最も重要なものです。
 そのため、地域の気候や土壌にあった安全な穀物を生産して、安定的に供給することは国として当たり前の責任です。
 日本には、これまで都道府県の農業試験場などで穀物の種子を開発し、育て、供給するための「主要農作物種子法」という法律がありました。ところが政府はこれを廃止して公的責任を放棄しようとしています。
 さらに「農業競争力強化支援法」によって、知的財産である種子のデータを多国籍企業へも提供しようとしています。

 

 心配です!アグリビジネスの「食料支配」

 

 世界中の種子は、いまやモンサント社などごく少数の巨大な多国籍企業が握っています。その種子の多くがF1と言われるもので、種の自家接種ができず、毎年種子を買うことに。さらに大豆やトウモロコシ、綿花、ジャガイモなどの多くは遺伝子組み換え(GM)ですが、安全性が本当に確保されているのか疑問です。
 日本でも既に大豆やトウモロコシなど、大量のGM作物を輸入していますが、「できれば食べたくない」「GM作物が使われているかどうか、しっかり表示してほしい」というのが、消費者の率直な願いです。
 また、種子情報が多国籍企業に占有されれば、価格が高くなることも指摘されています。こうした種子の占有による「食料支配」と、いのちと健康を守ることは相容れません。対抗するためには、日本の種子と地域の農業を守ることが必要です。


地域の経済を支えるのは地場産業 「家族農業」はそのカナメ

 

 地方が疲弊している…という嘆きがどこにいっても聞こえてきます。
 でも、政府が「地方創生」の名の下に進めようとしている、市町村の広域合併や公共機関の集約化では、さらに一極集中への悪循環におちいることは目に見えています。
 また、一部の大企業を応援するなど、利益が地元に還元されない経済政策では、地域は良くなりません。やっぱり、地域の地場産業、とりわけ中小企業や家族的な農業経営を支えることが欠かせません。

 

地域経済のためにも小規模な経営を支えよう

 

 国連は、2014年を「国際家族農業年」に定め、食料安全保障、持続できる資源利用、雇用などの観点から、家族的農業の重要性を指摘しています。
 ところが日本政府は「農業の成長産業化」が必要だといって、大規模化や法人化ばかり進めていますが、これは国連のよびかける方向に逆行しています。
 いま、お米の販売価格は生産に必要なコストを下回り、つくればつくるほど赤字。その上、平成30年産のお米から、稲作10aあたり7500円の交付金もなくなります。これでは地域農業は成り立ちません。
 日本では98%の農業経営が家族的農業経営です。そうした小規模な農業者も生産を続けられるような政策を求めていきましょう。

 

持続可能な社会と地域へ 世界の人々は〝協同組合〟に期待

 協同組合は、2016年11月に「協同組合において共通の利益を形にするという思想と実践」として、ユネスコ無形文化遺産へ登録されました。
 19世紀に英国やドイツなど各国で生まれた協同組合の思想と実践は全世界に広がり、現在、世界100カ国以上で10億人が協同組合に参加しています。
 いま、世界各国で、ひとにぎりの大企業や資産家に富が集中し、格差・貧困の広がりや環境問題など、様々な問題が発生しています。そのなかで協同組合は「さまざまな社会的な問題への創意工夫あふれる解決策を編み出している」と期待されています。

国際社会と逆行する〝農協つぶし〟はNO!

 ところが、日本ではこの間「農協改革」という名のもとに、政府が協同組合の事業内容や組織のあり方を見直せと迫っています。
 これは、大企業の経営者や、アメリカの財界が、自分たちのビジネスチャンスを拡大するために、政府の諮問機関である「規制改革(推進)会議」を通じて、日本の政府を動かしているからです。
 これでは、地域経済の発展とも、国際社会の到達とも逆行します。様々な地域の矛盾を解決するためには、それぞれの地域で「協同組合」を活かしていくことが必要です。
 地域の農業や協同組合の事業を大企業の食い物にする「農協改革」をストップさせましょう。農協の次には生協がねらわれることになるでしょう。


〝規制緩和〟でなく規制の強化を!

地域を守るにはルールが必要です

 いま、地域の活性化のために「民間活力」を活かすと言いながら、様々な〝規制緩和〟や〝特区〟の政策が進められています。ところが、〝規制緩和〟の結果として生まれたことは、様々な事故や事件の多発ではなかったでしょうか。いわゆる〝民泊〟や〝白タク〟なども、地域住民に不安や弊害を生み出しています。様々な企業の力を活かすことは大切ですが、地域に根ざした産業の育成のためには、しっかりとした規制(ルール)を確立することが欠かせません。
 これまでも、規制緩和を進める経済政策のもとで、地域は活性化しませんでした。地域経済を守るためには、どんな規制が必要かという議論こそ求められています。

 

私たちのルールを大企業が決めて良いの?

 

 そもそも、法律など国のルールは、私たちが選んだ国会議員が議論をして決めることになっています。ところが、いま「規制改革推進会議」など首相の私的な諮問機関が、様々なルールの見直しを言い出し、その言いなりになって政府が法案を提出し、国会では〝結論ありき〟で採決を強行しています。こうした諮問機関のメンバーは、ほとんどが大企業の経営者やその意向をくんだ研究者などです。現場の声や国民の代弁者である国会議員の議論よりも、大企業の利益を優先してよいのでしょうか。与党議員さえも、こうしたルールの決め方に対して嘆いています。
 多国籍大企業のもうけのための「効率化」や自由競争で、これまでも貧困や格差が拡大してきました。このままでは地域や市民生活を守れません。大企業の言いなりになる政権は退場してもらいましょう。


これ以上の〝自由貿易〟の促進は地域を破壊します

 TPPに対して、圧倒的多数の国民から「くらしと地域を壊す」として反対・慎重の声があがりましたが、2016年の臨時国会で批准案と関連法案の採決が強行されてしまいました。
 現在、アメリカのトランプ大統領が「永久離脱」を宣言したことから協定の発効は頓挫していますが、アメリカ抜きでの発効の動きや日米二国間の経済協議は始まっており、危険な動きはまったく収まっていません。
 また、日本政府は、日欧EPAやRCEP(東アジア地域包括的経済連携)などの通商交渉を進めていますがここにもTPPやそれ以上の水準を持ち込んでいます。また、アメリカの財界は「規制改革推進会議」に意見を付託して、引き続き日本に様々な圧力をかけ、日本政府もその実行を約束しています。

地域から〝TPPプラス〟NOの声を

 

 この間、多くの地方議会がTPPに対して反対・慎重の決議をあげました。自由貿易の促進では、地域経済は守れないことはハッキリしています。
 いま、日本の政府が進めようとしている通商協定や規制緩和は、TPP交渉で売り渡した水準を前提にした、〝TPPプラス〟ですから、TPP同様、あるいはTPP以上に地域を破壊するものです。
 また、政府は農産物などの「輸出促進」を掲げていますが、一方でそれをこえる輸入が拡大しては、地域経済を守ることはできません。あらためて、地域から「これ以上の自由貿易の促進はやめよう」という声を上げていきましょう。


自分たちの地域、暮らし、いのちと農業を守るために

アクションをおこしましょう!

 

1 みんなで〝食〟のことや〝地域〟のこと話そう

これからもいまの地域で暮らし続けていくため、そして、地域を元気にするために何が必要でしょうか。みんなで〝地域〟のこと、これからの〝地域づくり〟のこと、話し合う機会を作りましょう。

 

2〝地域農業〟の役割について考えよう

地域の農業は、私たちに食料や緑の空間を提供する大事な役割を果たしています。また、地域経済を支え、高齢者にも働く場を提供しています。この地域農業を守り発展させるために何が必要か、自治体や農協の役割も含めて、話し合いましょう。

 

3 みんなで学び、知恵を出し合おう

地域では、自治体や協同組合、商工会など、さまざまな団体が、地域を守るためにがんばっています。これからの〝地域づくり〟のために、これらの団体や住民の知恵を集めることが大切ではないでしょうか。そのために、みんなで学習会やシンポジウム、懇談の場をもち、行動しましょう。

2017.5

食農